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■はじめに

大切な人を自死で亡くされたあなたへ

−愛する人を亡くされて間もない方へ−

愛する人を突然に自死で亡くされ、今、あなたは、悲しみや混乱の中にいらっしゃることと思います。「なぜ?」、「どうして?」という思いで、胸がはりさけそうなお気持ちでしょう。

悲しみや寂しさだけではなく、ご自分を責めたり、恥じたり、激しい怒りや、
どうにもならない無力感などの感情の渦の中にもいらっしゃることと思います。
また、感情だけでなく、あなたの体の状態や行動にもさまざまな変化が起こっているかもしれません。

その上、経済的なことや子育ての問題など、生活の上でも大きな変化を余儀なくされたり、 さまざまな問題が生じてきているかもしれません。

この思いは、そして、これらのさまざまな変化は、あなただけではなく、
愛する人を自死で亡くされた時、多くの皆様がごくごく自然に体験されます。

あなたは一人ではありません。


T.≪愛する人を自死で亡くされた方に起こりやすい心と体と行動の変化について≫

愛する人を自死で亡くした時、人はさまざまな複雑な感情を抱き、苦しみを負います。
その結果、心や体や行動にいろいろな変化が起こりがちです。
それはあなた一人ではありません。
このさまざまな変化は、あまりにも深くてつらい悲しみや苦しみから、あなた自身を守る為の、あなたの心や体の自然な反応です。
ですから、自分が異常なのではないかと不安に思ったり、不安に思ってはならないと気持ちを抑え込んだり、このような思いを感じてしまう自分を責めたりしないでください。

死別後に起こりうる反応としては、次のようなものがあります。

 

@死別後に起こりうる体の反応

●睡眠の変化(寝つきが悪い、何度も夜中に目がさめてしまう、早朝に目が覚める、
不快な夢をよく見る、いつも眠くて仕方がない など)
●体力の低下(体重の減少、風邪にかかりやすくなる、疲れやすくなる など)
●食欲の変化(食欲の不振、空腹感はないのにひたすら食べてしまう など)
●常にだるい感じがする、肩や首、腰などの激しいこりや痛みがある 
●胃腸の不調(下痢や便秘、胃の痛みや胃が重い感じ など)
●胸がしめつけられるような感じや、心臓がドキドキするような動悸がする
●血圧の上昇や低下、呼吸の乱れ(息切れや、息苦しい感じ) 
●頭痛や吐き気、いつも頭が重い感じがする
●白髪の増加や、抜け毛の増加
●持病が悪化する
  

A死別後に起こりうる心の反応

●死という事実が現実だと感じられない
(死んだはずがない、きっと帰ってくるにちがいないと思う。長期間の旅行か出張に行っているから、いずれ帰ってくると感じる。)
●何も感じられない、悲しいという気持ちさえ起きない
●世の中のできごとに無関心になったり、今まで楽しかった趣味等に興味を失う
●物事が決められなくなったり、物事に集中できなくなる
●亡くなった人のことが頭から離れられない、ひたすら涙が出てきて止まらない
●亡くなった人の姿が見える、声が聴こえる
●理由が分からないけれど、むしょうに不安になる
●激しい怒りやうらみの感情を感じたり、自分を強く責めたりする
●何もする気が起こらないなどの無気力感が強い
●自分と周囲の人達との間に、カーテンや霧がかかってしまったように思える

 

B死別後に起こりうる行動の反応

●誰とも会いたくない、誰とも話をしたくなくて家の中にひきこもる
●友人達や周囲の人たちに対して、怒りやねたみの気持ちを感じる
●今まで普通にできていた行動ができなくなったり、難しく感じる
●思い出すことを避ける、避けたいという気持ちになる
●思い出の場所を訪ねる、訪ねたいという気持ちになる
●じっとしているのがつらくて、意味もなくひたすら動き回わる
●他者に対して、怒りっぽくなったり、忍耐力が乏しくなる
●危険な運転をしがちになるなど、危険な行動を取ってしまう

 

C記念日反応(命日反応) 

 亡くなった人の命日や誕生日、結婚記念日など、亡くなった人との思い出が深い特別な日が近づくと、それまで過ごしてきた日々以上に、気持ちが落ち込んだり、体調が崩れるなど、亡くなった直後のような症状が再現することがあります。
  また、夏休みや年末年始など、周囲がことさら「家族団らん」を強調するような時期が近づくと、同じような症状になったりすることもあります。
  きっとあなたは、「私はどうしたんだろう?もっとひどくなってしまったのだろうか?」と不安に思うかもしれません。
  でも、これらの症状は、『記念日反応』あるいは『命日反応』といって、大切な人を亡くした方にはよく起こりうる自然な反応です。
  ですから、自分を責めたり、不安に思ったり、これらの気持ちを無理に抑え込んだりしないでください。



U.≪愛する人を自死で亡くされた時、遺された人が
抱きやすいさまざまな感情について≫

愛する人を自死で亡くした時、人は様々な複雑な感情を抱き、苦しみを負います。
それはあなた一人ではありません。
どうぞ、自分が異常なのではないかと不安に思ったり、このような思いを感じてしまう自分を責めたり、このように思ってはならないと抑え込まないでください。
また、悲しみの感じ方や表現の仕方は一人一人異なっています。
その為に、あなたは、遺された家族同士でも感じ方や受け止め方が異なることに戸惑ったり、違和感を感じたりするかもしれません。
でも、これもごく自然なことです。自分の気持ちを大切にしてください。

では、遺された方は、どのような感情を抱きやすいのでしょうか。

 


 

@「なぜ、自殺をしなければならなかったの?」(理由探し)

→「なぜ?」の答えは、誰にもわからないこと


あなたは今、愛する人が自死をした『その理由』を、必死になって捜し求めているのかもしれません。
それは遺された方としては当然の思いでしょう。
しかし、自死の原因は一つだけということはあり得ず、様々なできごとが複雑に絡み合っているのだといわれています。自死の原因については、専門家の間でも意見がわかれています。
つまり、誰にもわかるようなことではないのです。 

   



A「なぜ、遺される家族のことを考えてくれなかったの?」
(怒りの思い)


→「死」しか見えない状況だったのだといわれています


「自分ひとりで死んでしまって、私をこんなに苦しめて!」「わたしがいるのに、なぜあの人は自殺をしたのだろう?私のことは大事じゃなかったの?」というように、あなたは、自死をした本人に対して、激しい怒りの感情を抱いたり、強い無力感や取り残されたような思いを感じているのかもしれません。
あまりにもつらくて、理不尽で、悔しくて、切なくて・・・という思いでしょう。
このような怒りの感情や無力感を抱くあなた自身を、自分で責めたり、追い込んだり、否定したりしないでください。
今のあなたの苦しい感情も、深い悲しみの気持ちからなのです。
まるで、自分の存在そのものを否定されてしまったかのような思いもあるでしょう。
しかし、自死した方は、目の前に『死』しか見えない、他には何も見えない状況だったのだといわれています。
その人の自死という選択は、決してあなたへの拒絶ではないのです。


 

B「私が気づいてあげていれば・・・」
「私があの時、ああしていたら・・・」(自責や後悔の思い)


→自死に至る理由は複雑です。あなたの責任ではありません


あなたは今、自分を激しく責め、後悔しているのかもしれません。
自死をなさった方の気持ちや理由は、本人にすら分からないのかもしれません。
もしかしたら・・・、あなたがどんなに必死に声をかけたとしても、その人の『死』への思いは、あまりにも強すぎて、どうすることもできなかったかもしれません。
自死のような複雑な問題に、あなた一人が責任を負えるはずはないのです。

 


 

C「悲しいと感じられない私って冷たい人間なの?」(現実感のなさ)
→突然過ぎて悲しみが実感できないこともあるのです

 


あまりにも突然に愛する人を亡くすと、人は現実感が感じられなくて、悲しみを実感できなくなることがあります。これもごくごく自然な、遺された方の感情の一つなのです。
ですから、泣いたり悲しんだりしない自分は冷たい人間なのだろうかと思わないでください。あなたが今、感じている、“そのままの気持ち”で良いのです。 
忘れな草<花言葉>・・・私を忘れないで、真実の愛

 


 

D「周囲の人に自死したことを伝えた方が良いのだろうか?」
「家族が自殺したって言えない、言いたくない・・・!!」
(ためらいの思い)


→ “隠したい”と思うのも自然なこと

 


あなたは、大切な人の死について、あなたの友達や恋人、近所や勤務先等にどのように伝えたら良いのだろうかと、迷ったり悩んだりしているのかもしれません。
残念ですが、まだまだ日本の社会では、『自死』そして『自死をした人』への偏見や無理解が多く存在しています。
その現実の中で、『自死』であることを公表することに戸惑いや抵抗感や、ためらいや恥の思いを持つことは、ごくごく当然のことです。
ですから、どうぞ、周囲に遠慮したり、無理をしないで、今のあなたの素直な、自然な気持ちを大切にしてください。
「〜しなければならない」「〜するべきだ」ということはありません。あなたの自然な思いが大切です。そして、あなた自身の「選択」に、自信を持ってください。
また、相手が受け止めなければならないショックの大きさを思いやり、躊躇することは、あなたの優しさでもあるのです。親しい相手に話せない秘密ができることはつらいことですが、隠すことイコール悪いことではないと、知って欲しいと思います。

あなたが今、感じていらっしゃるさまざまなつらい思いは、
愛する人を自死で亡くされた方の、ごく自然で当たり前の感情なのです。
自分をこれ以上責めたり、追い詰めたり、否定したりなさらないで、
苦しくてどうしようもない今の自分を、大切にして、いたわってあげてください。

 


 

※このページの記事は、名古屋市精神保健福祉センターと共同制作したリーフレット『大切な人を自死で亡くされたあなたへ』から抜粋・転載しています。

リーフレット『大切な人を自死で亡くされたあなたへ』:PDF形式(外部リンク・937KB)


 

 

 
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